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春の訪れを告げる、たけのこ
2022.04.11 おすすめ記事

春の訪れを告げる、たけのこ

春の訪れを告げるたけのこは、竹の地下茎の節から出る若い茎のこと。そう、根ではなく、茎を食べています。たけのこの先端が地表から少し現れたところを掘り出します。たけのこが硬い皮で覆われているのも、イノシシやシカに食べられないようにだとか。一般的に私たちが食べているのは中国・江南地方が原産の孟宗竹(モウソウチク)です。日本には江戸時代に沖縄から鹿児島へ渡り栽培が始まり、それ以降全国に広まりました。他には、やわらかでシャキっとした食感が特徴の淡竹(はちく)や、孟宗竹の旬が終わった5~6月中旬頃に出回るコリコリした食感が特徴の真竹、6月頃に出回る歯触りがよく優しい香りが特徴の細い根曲がり竹などがあります。

一般的にたけのことして親しまれるのは孟宗竹

孟宗竹は、たけのこの中ではえぐみは少なめで、肉質が柔らかく香りも良いのが特徴です。

孟宗竹の主な産地は福岡県、鹿児島県、熊本県

旬の時期は3月~4月頃。主な産地は九州ですが、四国地方、京都府、茨城県などでも収穫されています。東北地方でも収穫されていますが、孟宗竹は寒冷地ではあまり育たないため、収穫量はそれほど多くはありません。

たけのこの選び方

新鮮なたけのこは、えぐみが少なく美味しく食べることができます。
「朝掘ったら、その日のうちに食べろ」と言われるくらい鮮度が大切で、時間が経過するとえぐみがどんどん増していきます。皮つきのたけのこをスーパーで見かけたら、次のポイントを参考に新鮮なたけのこを選んでみてください。

皮はなるべく薄い茶色で湿っているもの

皮の色が薄いものは、日に当たった時間が短い証拠です。日に当たる時間が長いものほど皮の色が濃く、黒に近かったり緑色がかっていたします。色の濃いたけのこはえぐみが強いので、全体的に色の薄いたけのこを選ぶといいでしょう。
また皮の部分がしっとりしていて乾いていないもの選びましょう。掘ったばかりのたけのこは新鮮で、皮は少し湿っています。

太く短く重たいもの

品種にもよりますが、なるべく形が綺麗で、ずんぐりした中型の重みがあるものを選びましょう。細いものよりも、太く短いものが美味しいとされています。

穂先が黄色っぽいもの

穂先はなるべく黄色っぽいものを選びましょう。緑色っぽいもの、黒色っぽいのものは避けます。黄色の穂先は土から出ていない証拠です。穂先は土から頭を出すと光合成し緑に色を変え、えぐみも増します。穂先が黄色に近いものは、土から出ていない証拠でえぐみが少ないです。

根本のブツブツが少ないもの

根もと周りに赤いぶつぶつが少ないものを選びましょう。赤いぶつぶつが多いものはアクが強い傾向があります。また、ぶつぶつの色が薄いものもアクが少ないため、選ぶ際に参考してみてください。

切り口が白くみずみずしいもの

切り口が白くみずみずしい物は新鮮な状態です。時間が経過すると水分が抜け、切り口もアクによって茶色く変色していきます。

新鮮なたけのこを買ってきたら、すぐに下茹でしてアク抜きをしましょう。下茹でしたものもすぐに使わない時は、たっぷりの水に浸し冷蔵庫へ、時々水を取り替えると5日前後は保存ができます。