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7~8月、枝豆の最盛期到来!
2022.07.04 おすすめ記事

7~8月、枝豆の最盛期到来!

大豆が熟す前、緑色の状態の時に収穫したものが、枝豆です。“畑の肉”と呼ばれる大豆と同じく栄養価が高い枝豆。枝豆という名前は、枝付きのまま収穫されることが多かったことから由来するといわれています。枝豆は枝から切り離すと一気に味が落ちるので、より美味しい状態で食べたいのであれば、枝付きの枝豆を購入することをオススメします。植物分類学上、大豆は豆類となりますが、枝豆は野菜類に属します。また、大豆だけでなく、黒豆の未熟豆のことも枝豆と呼びます。 

枝豆の実は緑色のさやに包まれていて、さやには実を守る働きがあります。さらに、さやは実を大きくするために光合成も行っているのです。実はさやと結合しており、へそから養分を吸収して大きく成長していきます。

枝豆の主産地

2020年度の枝豆の生産量は66,300tで、生産量の都道府県ランキングでは、1位群馬県シェア10.8%、2位北海道シェア10.5%、3位千葉県シェア8.6%となっています。
産地リレーして出荷される枝豆は、7月~8月頃、関東を中心に出荷の最盛期を迎えます。
枝豆の有名な品種といえば、「だだちゃ豆」と「丹波黒枝豆」があります。

枝豆の種類

  • 青豆(白毛豆)
    国内で最も流通しており、誰にでも好まれるクセのない味で一般的な種類の枝豆です。白色の産毛で覆われた鮮やかな緑色のさやには、2~3粒の豆が入っているものが多いです。産地として千葉県野田市が有名ですが、関東地方を中心に全国で生産される。
  • 茶豆
    茶豆は、東北地方の生産が中心です。外見は普通の枝豆ですが、さやの中の豆が茶色の薄皮を被っていることから茶豆と呼ばれています。2粒さやが主体の品種であり、3粒以上のさやはほとんどありません。収穫の時期は、8月上旬から9月中旬と、青豆よりもやや遅い品種が多いです。茶豆で有名な品種の「だだちゃ豆」は、山形県鶴岡市と新潟県黒崎町の特産品。とうもろこしに似た独特の香りと甘みが特徴です。甘みの強い早生品種「甘露」や「白山」などの種類があることでも知られています。
  • 黒豆
    関西地方での栽培が多いもの。黒大豆が成熟して黒豆になる前の若いものを収穫します。さやの中で黒くなる前の状態のため、さやの中の薄皮がうっすらと黒みを帯びています。旬は9月下旬から10月中旬で、収穫時期が短く生産量も少ないためあまり市場に出回ることはありません。「丹波黒枝豆」は京都の丹波地方の特産品で、粒は大きく独特のこくや甘みやほっくりとした食感が、ワンランク上の美味しさを感じます。

美味しい枝豆の選び方

 枝付きで売られているもの
 一枝にさやが沢山付いているもの
 さやがふっくらとしていて実が詰まっているもの
 さやに産毛がびっしり生えて立っているものは新鮮な枝豆の証

枝豆は枝からとると、時間が経つにつれて糖分が減り味が落ちていきますので、枝付きを購入することをオススメします。基本的にさやがふっくらしているものは美味しい傾向にありますが、あまりにも実が大きいものは枝豆特有の香りが薄く、味も落ちている可能性があります。また、避けた方がよいものは、枝や枝に付いている葉が茶色く枯れているものです。

買ってきたらすぐに調理する

枝付き、無しに関わらず、購入したらすぐに茹でましょう。
すぐに食べない場合は、硬めに茹でてしっかり水分を切り、ジップロックなどの保存袋でさやのまま冷凍保存しましょう。茹で過ぎはうまみが流れ出てしまうので気をつけましょう。買ってきた当日に茹でるのが難しい場合は翌日くらいまでなら待てると思って、買ってきた枝豆が乾燥しないよう新聞紙に包み、冷蔵庫に入れておきましょう。

冷凍した枝豆は、1カ月程度はおいしく食べることが可能です。 
冷凍した枝豆を食べるときには、一度沸騰しているお湯の中に入れてさっと茹でるか、電子レンジで解凍して食べましょう。再加熱を考慮し、冷凍前に茹でる場合は茹でる時間を短めにすることもポイントです。

参考:農林水産省「作物統計」(2020年度)