沖縄の方言である”ゴーヤー”が、全国的に”ゴーヤ”で広がり定着しました。以前は、ニガウリと呼ぶことが多かったのですが、その名の通り、苦みが特徴の食材です。この苦味成分”モモルデシン”こそ、夏バテ防止に役立っています。むしむし暑苦しい日本の夏、食欲もなかなか出ない事もあると思います。そんな時期に、是非積極的に食べたい食材です。ゴーヤを美味しく食べる方法を身に付けて、夏に負けない体つくりをしていきましょう!
ゴーヤの主産地は沖縄県!全国シェア40%!
ゴーヤの2020年度の生産量は17,900tで、生産量の都道府県ランキングでは1位沖縄県シェア39.8%、2位宮崎県シェア14.5%、3位鹿児島県シェア10.8%でした。
ゴーヤはインドを中心とする東南アジアが原産国で、中国に渡り、日本に渡来したのは15世紀頃。その後、現在の沖縄である琉球王国に渡り、愛されるようになりました。沖縄では”ゴーヤー”とのばして呼ぶそうですが、そもそも”ゴーヤ”という名は沖縄の方言。”ニガウリ”は生物学上の呼び名で、農学・園芸上では和名”ツルレイシ”といいます。
ゴーヤは夏バテ防止にぴったりの食材
ゴーヤの苦味成分「モモルデシン」には、胃液の分泌を促して食欲増進などの効果があるといわれ、さらに豊富に含まれるビタミンCによる免疫力強化で、夏バテを防止します。また、ゴーヤにはカリウムも含み、カリウムの利尿作用で体内の熱を下げることも期待できます。ゴーヤの濃い緑色の皮にはβ-カロテンが含まれ、ビタミンCの免疫力を高める効果があり、一緒に体内に取り入れるとよいとされています。そして、ゴーヤのビタミンCは加熱しても壊れにくいという特徴があるので、嬉しいですね。
夏バテ防止の他、ゴーヤは糖尿病予防にも効果的といわれています。ゴーヤの苦味成分である”チャランチン”と”モモルデシン”がインスリンの分泌を促し、血糖値を下げることが分かってきたそうです。
ゴーヤの苦味を抑える調理ポイント
・種とワタをしっかり取り除く
・塩もみする
・油でコーティング調理する
(・熱湯でサッと湯通しする)
苦味成分”モモルデシン”に食欲増進の効果があると分かっても、美味しく食べられないと、次の食べたい気持ちへつながりません。そんなゴーヤの苦味は、下ごしらえ次第でかなり軽減されるので、上手に苦みを抑えながら、美味しくゴーヤを召し上がりましょう。ただし、熱湯でサッと湯通しすると、水溶性の栄養素が流出してしまうので、ゴーヤの味に慣れてきたら、湯通しせずに調理してみましょう。
そして、まずゴーヤの美味しさを知るには、ゴーヤチャンプルを作ることをオススメします!豚肉やかつお出汁に含まれるイノシン酸が苦みをカバーし、更にゴーヤが食べやすくなります。ゴーヤチャンプルは豆腐や卵も入り栄養バランスもよい一品なので、自分流の美味しい一品をぜひ作ってみてください。
新鮮なゴーヤの選び方
全体的に青々とした緑色で、ツヤがある
形は大きすぎず、ふっくらしている
手に持った時、ずっしりと重みを感じる
尻側の方は、細くとがっている
ゴーヤの苦みについては、イボが密で小さいものは苦味が強く、イボが大きいものは苦味が弱いことが多いようです。最近は苦みの少ない白いゴーヤも市場に出てきているようです。
参考:農林水産省「地域特産野菜生産状況調査」(2020年度)