ここ最近、新年会が続いて飲み過ぎ食べ過ぎでお腹周りがちょっと気になってきた方いませんか?ぽっこりお腹が出始めた方は注意が必要ですよ!今日は、内臓脂肪についてお伝えします。
内臓脂肪について
食事などで摂取した糖や脂がエネルギーとして使われないでいると、脂肪として体へ蓄積されていきます。その脂肪が内臓のまわりに蓄積したものを「内臓脂肪」といいます。健康診断でお腹周りを測定すると思いますが、男性は85cm、女性は90cmを超えると、内臓脂肪型肥満の可能性が高いといえます。さて、内臓脂肪型肥満とは?
肥満には2つのタイプがある
肥満には主に2つのタイプがあります。内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満があり、それぞれ次の違いがあります。
内臓脂肪型肥満:内臓の周りに脂肪が蓄積した状態。血圧、血糖、コレステロールなど健康リスクに関係している。上半身につきやすく、運動や食事で減らしやすい。男性に多い。
皮下脂肪型肥満:筋肉や皮膚の間に脂肪が蓄積した状態。下半身につきやすく、減らしにくい。女性に多い。
内臓脂肪がつくとなぜいけないのか?
内臓脂肪が蓄積していくと、脂肪細胞から分泌されるサイトカイン(生理活性物質)やホルモンのうち、動脈硬化を抑える働きのあるホルモン等が減少します。また、血糖値を下げるインスリンの働きを低下させるホルモンなどが増えます。すると、血糖値は高い傾向になり動脈硬化を促進させ、糖尿病や高血圧、脂質異常を起こしやすくなります。このような病気を招くと、細い血管が集まっているところが詰まりやすくなり、脳や心臓に影響を及ぼし、結果的には脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。
内臓脂肪は年齢とともにつきやすい!?
年齢と共に、筋肉量は低下します。筋肉量が低下すると基礎代謝量も低下しますので、食べたものがエネルギーとして消費されず、脂肪として蓄積されやすくなります。「最近、食べる量は変わっていないのに、お腹周りが大きくなった気がする・・・」という方はそのような影響を受けている可能性があります。日頃より食事と運動で筋肉量を落とさないことが大切ですね!
内臓脂肪を減らすには・・・
内臓脂肪を減らすには、やはり運動と栄養がポイントとなります。
運動では日頃より筋肉をつけるため筋トレを行うこと、そして脂肪を燃焼する有酸素運動も一緒に行うことが大切です。筋肉量が低下すれば基礎代謝も低下するため、脂肪の燃焼がしにくい体となってしまいます。
食事ではバランス良い食事を心掛けます。ゆっくりよく噛んで食べることや食物繊維を意識して食べること、筋肉の材料となるたんぱく質を毎食取ること、そして脂肪や糖の取り過ぎに注意することなどが大切です。中でも、水溶性食物繊維は血糖値やコレステロールの上昇抑制に良いとされているため、意識して取るとよいでしょう。この水溶性食物繊維が多く含まれているものは、海藻や大麦、雑穀などになりますので、意識して食べるようにしてみてください。
ライター:山下 真澄
管理栄養士|日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士|
食育インストラクター|一級惣菜管理士|調理師