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体質改善!麦ご飯!
2022.02.20 おすすめ記事

体質改善!麦ご飯!

食物繊維の摂取量がまだまだ不足している現代人。
日々の食事で食物繊維を摂取していけるように、今回は麦ご飯をご紹介していきます。
江戸時代の天下人として知られる徳川家康も、麦ご飯を好んで食べていたようで、当時の平均寿命が37~38歳くらいだったのに、家康は75歳まで長生きしました。

麦ご飯=白米+大麦

白米に大麦を混ぜて炊いた、麦ご飯。大麦には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がバランス良く含まれ、特に水溶性食物繊維「β-グルカン」の効果が注目されています。このβ-グルカンによる、便秘解消、メタボ予防、体質改善が期待され、ぜひ日々の食事で摂っていきたいもの。そこでオススメなのが、麦ご飯!毎食麦ご飯を食べることがベストですが、とくに朝食に食べると良いといわれています(セカンドミール効果)。
まずは麦ご飯に慣れるため、米2合に対して大麦50gを混ぜて炊いてみるところから始めてみませんか。

よく見かける大麦は「押麦」「もち麦」「米粒麦」

米にうるち米ともち米があるように、大麦にも粘りが少ないうるち性と粘りが強いもち性があります。

押麦は、白米と一緒に炊きやすく加工したもので、うるち性が加工されることが多く、サラリとしてプチプチした食感が特徴です。大麦はそのままでは調理しにくいため、蒸したあと圧ぺんローラーで押しつぶして加工した押麦が商品としてあります。

もち麦は、もち米のようにアミロースというでんぷんに加え粘りが強いアミロペクチンを含んでいて、もちもちとした食感が特徴です。

米粒麦は、白米とそっくりに加工し、白米と調理しても馴染みやすくなるようにしたものです。白米に馴染ませるためにうるち性の大麦を削る加工をしていますが、大麦は粒全体にβ-グルカンが入っているので、どんなに削ってもβ-グルカンの割合は変わりません。

大麦に期待すること

 1.便秘解消
 2.脂肪を蓄えにくい食事へ
 3.体質改善

1.便秘解消
大麦は不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく含んでいます。不溶性の食物繊維は便のカサを増し、腸のぜん動運動を活発にしてくれます。さらに、β-グルカンなどの水溶性の食物繊維は、腸内細菌のエサとなることで腸内環境を整え、腸の動きをよくしてくれます。

2.脂肪を蓄えにくい食事へ
大麦のβ-グルカンは、食べたものをゼリー状に包んで胃から腸へとゆっくり移動させるので消化吸収に時間がかかり、血糖値の急上昇を防ぐことができます。食後の血糖値上昇が緩やかであると、からだに脂肪がつきにくくなります。また、ゆっくり消化吸収されることから満腹感が持続し、特に朝から麦ご飯を食べておくと、その後の食事量が自然と抑えられることに繋がっていきます。

3.体質改善
大麦のβ-グルカンは、世界各国でも健康機能表示が認められています。血糖値の上昇を抑える効果、血中の悪玉コレステロールを低減させてくれる作用はメタボリックシンドローム予防にもなり、生活習慣病の方の体質改善にも期待できるでしょう。

麦ご飯の始め方

『米2合の炊飯量 + 大麦50g + 水100g(大麦の2倍量)』

 ポイントは、大麦1:水2 の割合で炊く事です!

購入した大麦に記載している炊飯の仕方に準じて炊飯してください。
麦ご飯を作る基本的なポイントは以下の通りです。

 ○大麦は水洗い不要。
 ○吸水時間をとらずにすぐ炊飯すると、仕上がりは少し硬めになります。
  吸水させた方が大麦がふっくらした仕上がりになるので、お好みで調整してみましょう。
 ○炊飯は白米コースでOK。
 ○保温しない方が、においがこもったり褐変したりすることが少なくなります。

慣れてきたら、大麦を100g、150gと増やしていき、自分が美味しいと思う割合を見つけて、麦ご飯を日々食べる習慣を作っていきましょう。大切なのは、美味しく続けることですからね。