秋の味覚のひとつである「きのこ」は好きですか?
松茸のように自然に生えて収穫するものは秋がシーズンですが、しめじ、舞茸、しいたけ等とほとんどは工場で生産されるため供給が安定し、いつでも手に入る食材です。きのこは比較的安定した価格で単価も安い方なので、買いやすい食材ではないかと思います。
バランスの良い食事といわれる一汁三菜には、毎回の食事へきのこ、緑黄色野菜、その他の野菜、海藻類といった食材を取り入れていきます。三大栄養素に加え、体の調子を整えるのに必要なビタミンやミネラルを摂るためにです。
きのこを毎食取り入れたい理由は、きのこはビタミンやミネラルや食物繊維を豊富に含みかつ低カロリーな食材であるからです。
また、きのこには筋肉量を増やしたり骨を強くするために必要なビタミンB群やビタミンDが含まれているため、良質なタンパク質との組み合わせで体作りに一躍します。
きのこは低カロリーでヘルシーな食材
きのこの9割は水分で脂質はゼロに等しいため、カロリーがとても低い食材です。食物繊維も豊富に含み、なめこやエノキダケ以外は不溶性食物繊維が多いことが特徴です。不溶性食物繊維は便の量を増すことから便通を良くするのに働きかけるのですが、不溶性食物繊維が多過ぎると逆に便秘になってしまいます。ヘルシーな食材だからといってしめじを沢山食べる等、極端な食べ方には気をつけましょう。水溶性食物繊維を含む食材との組み合わせが良い献立作りになっていきます。
きのこは三大栄養素の代謝をサポートするビタミンB群を含む
きのこにはビタミンB1、ビタミンB2が豊富で、人が1日に必要な摂取量を満たすのに一躍します。
人は生きるために三大栄養素(たんぱく質・脂質・糖質)を食べることは欠かせませんが、その三大栄養素を体内でしっかり代謝をさせるための栄養素(ビタミン・ミネラル)の摂取も必要不可欠です。特にビタミンB1やビタミンB2は、糖質や脂質からのエネルギー作りをサポートしてくれる働きがあるため、日々パフォーマンスよく過ごすためのスタミナ維持に効果を発揮してくれます。
きのこは筋力アップに一助する
オルニチンは成長ホルモンの分泌を促す作用を持つため、筋力アップにも効果的です。筋肉量を増やしたい時は、きのこと一緒に、卵や魚、赤身肉、豆腐などの良質なタンパク質を摂るとよいでしょう。
オルニチンと聞くと、しじみに多く含まれるイメージがあると思いますが、ブナシメジはしじみよりも5~7倍も含まれているのです。
オルニチンは、他にも骨密度低下や体脂肪増加を抑制する効果があるといわれています。そして、疲労回復効果も期待できるため、運動前にオルニチンを意識的に摂るとよいとされています。
きのこは丈夫な体作りにも
きのこにはビタミンDが豊富に含まれています。ビタミンDはカルシウムの吸収を促進する働きがあるため、骨や歯にカルシウムを沈着させたり、筋肉の発達に作用したり、丈夫な体作りに貢献するでしょう。