お正月も過ぎ、少しずつ生活は落ち着いてきたでしょうか。お仕事はもちろん、生活リズムや食事バランスは整ってきましたか?新しい年の目標を立てましたか?私の今年の目標は「健康第一」です。今年は自分の体を大切にしていこうと思います。
皆さんは日頃から、健康に対してどんなことを意識して生活していますか?例えば「なるべく体を動かすようにする」「野菜を多く食べる」「睡眠をしっかりとる」「栄養バランスの良い食事を心掛ける」「腹八分目にする」「なるべく階段を使うようにしている」などが挙げられると思います。その中のひとつである「バランスよい食事」とはどのような食事のことでしょうか?今回は栄養バランスの良い食事についてお伝えします。
五大栄養素をバランスよく取る
栄養バランスの良い食事は、健康な体作りには必要不可欠です。欠食や食べムラにより低栄養になると、体力や免疫力低下、痩せ、フレイルなどを招きます。逆に、食べる量が多くなったり好きなものばかり食べたり更には運動量が少なくなると、肥満や生活習慣病などを招きます。どちらも食事からバランス良く栄養素を取ることができていないため、効率よく体の中で栄養素が働くことができず、このようなことを招いてしまっている状況です。栄養素にはそれぞれ役割があり、その役割を果たす(体内で効率よく働かせる)ためには、食品から栄養素をバランスよくとる必要があります。私たちに必要な五大栄養素は「炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル」です。これらをバランスよく取るため食事内容を整え、適正な量を食べることで栄養素が体内で効率よく働きます。これが大切です!
食事の基本「主食、主菜、副菜」を揃える
さて、栄養バランス良い食事とはどのような食事でしょう?答えは「主食、主菜、副菜」を揃えることです。これを食事の基本として揃えることで、健康な体作りに必要な五大栄養素を取ることができます。さてここで、小中学生の給食を思い出してみてください。給食ではこの形がいつも揃っていたと思います。この形に、汁物や果物、牛乳がついていたと思います。これがバランスよい食事の基本の形です。私は小学校の給食の時間がいつも楽しみでした。給食室から良い匂いがいつもしてきたことを今でも思い出します。「主食」はごはん、麺、パン類などの炭水化物、「主菜」は肉や魚、大豆製品、卵などのたんぱく質、「副菜」は野菜や海藻、きのこなどのビタミン、ミネラル、そして1日に1回は果物や乳製品をとるようにします。さらには必要量を意識します。皆さんの食事はいかがでしょうか?毎食この形を揃えることはできているでしょうか?
この形は、子どもから高齢者、アスリートなど、どの方にも言えることです。栄養講習会をすると「試合で力を発揮できる食べ物を教えてください」と質問されます。「基本は主食、主菜、副菜です!」っとお話すると、腑に落ちない様子の時があります。アスリートにとって食事はパフォーマンス向上に必要不可欠です。そのため、日々のトレーニングと同様に食事を意識しています。試合期、オフ期など様々な場面があり、その人、その場面にあった栄養素の取り方、タイミングがあります。その人、その場面にあった栄養素の取り方の基本ベースはこの形です。この形をベースに栄養素の取り方を考えていきます。そのため、試合で力を発揮する食べ物の前に、基本ベースができているか?というところがとても大切です。
食事の工夫
しかし、毎食この形を整えることはとても大変です。そんな時は、汁物を野菜たっぷりにして、豚肉や豆腐などを入れてたんぱく質も取れる1品に仕上げる工夫をしてみましょう。他にも、サラダならたんぱく質である卵や豆腐、サラダチキンなどを入れてもいいですね。こうした工夫をしていくと何品も料理する手間が省けます。外食やコンビニなどで購入する際は、単品メニューだけで選ばず定食メニューを選ぶ、おにぎりだけではなくサラダやスープをつけるなどの工夫で変わっていきます。ぜひ、意識してもらえたらと思います。
栄養バランスの良い食事といっても、毎日3食食事をしなくてはならない中、大変な部分も多いと思います。少しのきっかけでバランスを整えることができますので、今回のお話をきっかけに、日頃の食事を見直してみてはいかがでしょうか?
ライター:山下 真澄
管理栄養士|日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士|
食育インストラクター|一級惣菜管理士|調理師