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冬は基礎代謝が上がる時期!
2023.11.21 おすすめ記事

冬は基礎代謝が上がる時期!

寒くなってくると、体を動かす機会がだんだん減ってきます。運動不足が続いて、体重が増加してしまった! こんな経験はないでしょうか? でも、実は冬は基礎代謝量が上がるので、ダイエットにはチャンスなのです!

冬は、より多くのエネルギーを使う!

夏は暑くてたくさん汗をかくので、痩せやすいと思われがちです。ところが、冬のほうが基礎代謝が高くなり、痩せやすい季節といわれています。

人間の体は、外気温に関係なく、体温を一定に保っています。夏は外気温が体温に近いため、さほどエネルギーを燃やさなくても体温を保つことができます。一方、冬は外気温が低くなるため、体の機能を維持したり筋肉や内臓などの組織を寒さから守るために多くのエネルギーを燃やして体温を保たなければなりません。つまり、生命維持に必要なエネルギーである基礎代謝は、夏よりも冬のほうが高くなるというわけです。

少し古いデータになりますが下のグラフによると、基礎代謝量は10月に一番低くなり、冬から春にかけて徐々に上がり、4月に一番高くなります。代謝量が一番低くなる10月は食欲の秋。食べ過ぎには要注意です。

島岡章ほか.「基礎代謝の季節変動について」日本生気象学会雑誌.1987;24(1):3-8 をもとに作図

冬に体重を増加させないポイント

冬は基礎代謝が上がるのに、体重が増えてしまう方も多いのではないでしょうか? それはなぜなのでしょう? その理由はいくつかあります。

・寒いため、運動量が低下し、カロリー消費が減る

・忘年会や新年会など年末年始のイベントがあり、いつも以上にカロリー摂取量が増える

・外出が減り、室内で過ごす時間が増えて間食の機会が多くなる

などが挙げられます。要するに「食べ過ぎ」「運動不足」…、思い当たることはありませんか? せっかく基礎代謝量が高い時期だというのに、これでは台無しですね。ぜひ、この機会に、ご自身の冬の過ごし方を振り返り、カロリー消費のため、そして健康な体づくりのためにも運動をしましょう!

運動は熱を生み出します。「寒くて嫌だな…」と思っても、ウォーミングアップして体を動かせば、あっという間に体はポカポカです。

体温の40%は筋肉でつくられるといわれています。運動で筋肉を使うことは、体を温かくするだけではなく、エネルギーを使用し、代謝アップにつながります。

e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」をもとに作図

運動時の筋肉の収縮に使われるエネルギーは、熱となり体温を上昇させるので、冬は筋肉を意識した運動がおすすめです。特に太ももには大腿四頭筋のような大きな筋肉があるため、下半身の筋肉を使うスクワットやウォーキングが効果的です。

外気温が下がると、筋肉の温度も一定に保たなければならず、ほかの臓器より、より多くのエネルギーを燃やすことになります。筋肉量が多く代謝が活発な体は、脂肪がたまりにくい体になります。

運動と一緒に、ぜひ見直していただきたいのが食事です。ポイントは、

  • 3食しっかりバランスよく食べること。
  • 食べ過ぎ、飲み過ぎに注意する。
  • カロリーが多いものは控えめに。

摂取カロリーと消費カロリーのバランスを考えましょう。摂取カロリーが多いと、使われなかった分は脂肪として体に蓄えられてしまいます。

  • 食物繊維を意識しましょう。

脂肪や糖を吸収して外に排泄してくれます! また、食物繊維の多いものは食べ応えもあり、満腹感を得られます。

  • 毎食たんぱく質をとりましょう。

たんぱく質は筋肉のもとです。毎食とらないでいると、筋肉は落ちてしまい、代謝も下がります。

  • ゆっくりよく噛んで食べること。

満腹中枢が刺激され、食べる量が抑えられます。

  • 間食は200kcal以内にしましょう。

間食は心の栄養ともいわれ、ストレス発散や気分転換になります。量を守れば食べても大丈夫です!

寒さに負けずに運動を取り入れ、食事に気をつけることで、痩せやすい体を手にすることができます!

【参考文献・資料】

・島岡章ほか「基礎代謝の季節変動について」 日本生気象学会雑誌.1987;24(1):3-8

https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikisho1966/24/1/24_1_3/_pdf

・e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html

ライター:山下 真澄

管理栄養士|日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士|
食育インストラクター|一級惣菜管理士|調理師